
こんにちは。
今回は、犬のフィラリア予防についてお話しさせていただきます。
フィラリア症とは
フィラリア(犬糸状虫)という寄生虫が犬の体内に寄生し様々な症状を引き起こす病気です。
フィラリアは蚊によって媒介され、フィラリア幼虫を持つ蚊が犬を吸血することで感染します。
幼虫は成長しながら犬の皮膚から血管、最終的に心臓や肺の動脈に移動し成虫になります。その後、オスとメスの成虫が揃うと多数の子虫が産生され、これが蚊に吸血され、他の犬への感染源となります。
フィラリア症の症状
咳が出る・運動を嫌がるなどの心臓病の症状が見られ、進行すると心臓の機能が低下しお腹に水が溜まり最終的には心不全や多臓器不全で死に至ります。
予防について
一度心臓に寄生してしまうと治療が難しため、日々の予防が何よりも大切です。
様々なタイプの予防薬がありますが、当院では①錠剤タイプ②チュアブルタイプ③スポットタイプの月1回投与するフィラリア予防薬を取り扱っています。
①錠剤タイプは通常の薬と同じように経口投与します。
②チュアブルタイプはお肉などの味がついていて、おやつ感覚で簡単に食べさせる事ができます。
③スポットタイプは、首の後ろに薬液を滴下します。
ノミ・ダニや消化管寄生虫の予防を併せて行うことができる合剤タイプの予防薬など種類があります。
どのタイプの予防薬が良いか、お気軽に獣医師にご相談ください。
大切な事は必ず定期的に投与することと飲み始め・飲み終わりの時期です。
毎月1日、月末など覚えやすい日にちを決めて忘れずに投与してください。
東京都では蚊が飛ぶようになる4〜5月から蚊がいなくなってから1ヶ月後の12月まで予防薬を投与する事が推奨されています。最近では温暖化や屋内の冷暖房により長く蚊が活動する可能性があることから、通年で1ヶ月に1回投与する考え方も出てきています。
予防薬投与前の検査について
フィラリアに感染している場合、予防薬を投与すると血管内で子虫が死滅し、体内で激しいアレルギー反応が見られることがあります。そのため毎年予防薬を投与し始める前に血液検査を行う必要があります。(通年投与の場合を除く。)
当院では5月31日までワンちゃん春の健康診断キャンペーンを実施しております。
通常より10%offの価格でフィラリア検査を含む血液検査ができます。是非ご活用ください。