
こんにちは。今回は暑い時期に増えてくるマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」についてお話しさせていただきます。
最近ニュースで耳にした方も多いかと思いますが、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは、マダニから人や犬猫などに感染する病気です。
SFTSの感染について
野外でマダニに噛まれて感染するケースが多いです。犬猫や人から感染することもあります。
発症すると人は約1割、猫では約6割が命を落としてしまうといった報告があり、発生地域は西日本が中心とされてきましたが徐々に拡大し今年の7月には神奈川県で感染が確認されています。
人では草むらに入る時は長袖長ズボンを着用し肌の露出を避け、虫除けをつけてマダニに刺されないよう対策が呼びかけられています。
では、おうちで飼っているねこちゃんにはどのような対策が必要になるでしょうか。ここからはねこちゃんのSFTSについてのお話になります。
猫のSFTSの症状・検査について
元気・食欲がなくなり、発熱や嘔吐、歯茎などの粘膜が黄色く変色し、重症化すると神経症状や出血が見られます。他の感染症でも似たような症状が見られるので、SFTSであることを確定するには詳しい検査が必要になります。
SFTSの治療法について
有効な治療法はありません。現れてきた症状に対する治療を行います。
SFTSの予防について
室内飼育の徹底と月一回マダニ駆除剤の投与によりマダニの感染を防ぎます。
当院ではマダニだけではなくノミなども一緒に予防できるスポットタイプの駆除薬を取り扱っております。
マダニはSFTS以外にも様々な感染症を媒介したり、アレルギーや皮膚炎などさまざまな症状を引き起こす事があります。大切なねこちゃんをマダニの感染から守ってあげる為にも月に一度の予防・駆除をしてあげましょう。